後遺症と国の政策

後遺症は、症状固定後に残ってしまった回復が見込めない状態を言います。自動車による交通事故や労働災害によって引き起こされた後遺症に対して、国が個人を救済することを目的として法律を制定したものです。

車両に対しては、自動車損害賠償責任保険に加入することを義務付け、企業に対しては、労働者災害補償保険に加入することを義務付けました。後遺症の障害認定等級は、いずれも1級から14級までとなっていて、自動車損害賠償責任保険の場合は、介護を要すると認められれば別途2種類の基準があります。そして、労働者災害補償保険の場合は、1級から7級までは年金給付となり、8級以降は一時金給付となっているのです。幾ら義務付けても、これらの保険に加入していないことも想定されますので、この様な場合は、刑罰を与える仕組みにもなっています。

しかし、これでは被害者救済ができませんので、政府保障事業として補完する国の事業である正式名称:「自動車損害賠償保障事業」があるのです。加害者が明白でないか無保険状態で運転していた等の場合は、被害者に対して何の補償もできなくなってしまうため、国は自動車損害賠償保障法に基づいて自動車損害賠償責任保険同等の金額を被害者に補償します。

無保険自動車の被害に遭われた時は、国が補償をしますが、これは加害者の支払い額を国が立て替えたことになるのです。未だに約500億円分の立替金が弁済されていない状況で、一般国民に迷惑をかけているとしか言いようはありません。